アニメ原画集を見て思ったこと。
3個上で別の大学からモノづくりがしたくて編入して来た友達が貸してくれた、新劇場版エヴァ破の原画集を読んだ。
アマプラやネトフリで作画すげぇ‥と言ってただ眺めていただけじゃわからなかったアニメーターの熱意と情動がそこにはあった。
旧エヴァの社会現象以降、90年代のアニメを筆頭とするヲタクの熱狂的な文化とその雰囲気は、アニメに関心のない人からすると現実から目を背けている滑稽な人々に見えたかもしれない。
実際、現実ではありとあらゆることが起こる。朝が来たら会社や学校に行かなければならない。時期が来たら自分の人生に決断を下さなければならない。そんな苦しい時でもアニメは晴れやかで豊かな世界を僕たちに見せてくれるから、病みつきになって堕ちていくのかもしれない。
でも作る側の見ている視点はもっと高い。
目の前の紙の束にどう命を吹き込むか、あらゆる視点から考えている。それは人間の骨格とか筋肉のつき方に留まらずふとした時に出る人間の汚さ、欲望、そういった汚い部分を巧みな技術で落とし込んでいる。
他人の不幸は蜜の味というように、そういう普段見られない汚い部分は人を惹きつける。スキャンダルとか大好物だろ。
アニメがエンターテイメントの一環としてテレビとかで放映されて観ている分には、感動的でおもしろ愉快な世界だ。でも一度作る側に立って観てみると、それはこの世の森羅万象を理解した、文字通り「神」によって創られているのである。
また、エヴァ見直したいな。