映画「グリーンブック」と食べること
本当に終始いい映画だった。
ニューヨークの一流ナイトクラブで用心棒をしているトニーと、黒人ピアニストシャーリーのの南アメリカをコンサートで巡る旅。品性のかけらもないトニーと、意識が高すぎるシャーリー。相反する二人の旅が愉快痛快で、音楽っていう洒落た題材だから、それはそれは観ていて本当に面白かった。こんな作品が月額500円で見られるAmazon prime video、やっぱり狂ってる。
個人的に面白かったのは、この作品が食に対しての描写を意識的に多くしていたことだ。
旅に出る時にトニーが妻から「二人で食べて」と言われて手渡されたサンドイッチ。(結局食いしん坊トニーが一人で頬張った)
旅の道中、ケンタッキー州で食べる本場のフライドチキン。コンサート会場で食べる料理、黒人ホテルで客が食べている料理、最後のクリスマスパーティーのシーンで出された料理は一番豪華に撮られてた。
食が人間の生活と深く関わっているのは、言うまでもない。
食べるとはすなわち生きるということだからだ。どんな人間でも、3週間以上何も食べずに生きていたら死んでしまう。皆んな何かしら食べることで、明日のことを考えることができるんだ。